女性性交痛の治療

◆生殖器の表面に生じる女性性交痛の治療

(1)性交前に十分に潤滑剤を使って、性交時の痛みを軽減します。ワセリンや油性の潤滑剤より、水性の潤滑剤が適しています。油性の製品を使うと腟が乾きやすくなり、コンドームやペッサリーなどラテックス製の避妊具が変性することもあるからです。

(2)外陰部表面の痛みは局所麻酔作用のある軟膏(なんこう)や座浴により性交痛の痛みを軽減します。

(3)性交時に、前戯にかける時間を長くすることにより、腟のうるおいが増すこともあります。

(4)骨盤内の深い部分の痛みは、性交時の体位を変えると性交痛の痛みを軽減することがあります。例えば、女性がペニス挿入をコントロールできるような体位(女性が上になるなど)や、ペニス挿入が浅くなるような体位です。

◆内臓に圧力がかかることによる骨盤内の深い部分の女性性交痛の治療

(1)子宮の位置が性交痛の原因になっている場合は、避妊用のものに似たペッサリーを腟に挿入することで子宮を支え、位置を矯正する方法があります。ペッサリーの使用で痛みが軽減する女性もいます。ペッサリーが合っていない場合は、適切なものに取り換えるか、別の避妊法を試みます。

(2)炎症や感染症は、抗生物質、抗真菌薬などの適切な薬で治療します。外陰部の炎症(外陰炎)が性交痛の原因であれば、酢酸アルミニウム溶液に浸した包帯が効果があります。

(3)嚢胞(のうほう)や膿瘍の切除、硬い処女膜の切開、構造的な先天異常の修復には手術が必要です。

(4)閉経に伴う腟の内膜の変化(薄くなる、乾燥するなど)が性交痛の原因である場合は、エストロゲンのクリームや座薬を使用したり、あるいはホルモン療法の一部としてエストロゲンを内服することで、痛みを軽減できる可能性があります。

 

 



100MBz[y[W ˆT[o|bvClick Here!